こんにちは!百瀬です。また雪なので材料の発注や調整に追われています。
ノスケ君を指導している中でこんな技術があったらなぁというのが出てきたのでそんな話を書いてみます。
造園業の最先端はいつも果樹をはじめとした農業分野の応用から始まります。
剪定をVRで教えるという事についてはとても可能性を感じます。
このあたりについて是非勉強したいと思っています。
詳しい人、教えて下さい。
剪定を教える時、こうしなさいと見本を示してもまず理解できません。
それは、剪定は周りの枝の広がりなど切るために必要な情報収集して、かつどれを切るべきか総合判断をして、更にこれをものすごいスピードで連続してやっているという風に、分解して教える必要が有ります。
まずは、情報収集ですが、木を緑の塊から構造のある生物として捉える必要が有ります。
目を慣らして、ピントを合わせましょう。
目ばかり使うと疲れるので枝を自分の手で触り質感も使いましょう。
そうすると、大体みんな切り易い枝しか切らないのです。
刈込の様にぐるり柔らかい枝だけ切って、ごつごつした仕上がりにしてくれます
次に判断基準を説明します。
優先的に切る枝(忌み枝)についてイラスト等を使い説明してゆきます。
皆さん、イラストを見て、なんだ簡単じゃないかって思います。
ところが、実物の木を目の前にするとイラストと間違い探し的にみてしまい、
全く切る事ができなくなります。
これは、イラストが抽象概念であるという事が理解できないためです。
なぜ、写真で説明しないのかというと、切った枝を全部マーキングするとグチャグチャに見えてしまうのです。木は立体だけど写真は平面しか表現できず、だからイラストになります。
そうすると、剪定の時には目の前の実物の木を一度抽象化させてから、イラストと突き合わせるという事が必要です。木に全く興味なかった人がいきなり木を抽象化しろって言いても・・・無理でしょう。だから、木にもっと興味を持ちましょう。とか、修行が何年とかいう根性論になってしまいます。
弊社では木は構造で捉えましょうと終始説明し、刈込からスタートします。
刈込時にPDCAの回し方を教え、作業前に課題とKPI(時間等)を自分で設定させます。
そうして、それが達成できたら再現性を深め、出来なかったら、何につまづいているか考えます。
刈込に速度が出てくるようになると玉散らしの枝抜き剪定になります。
これで、徒長枝や丁度良い枝ぶりの見わけられるようになると、毎年剪定しているサルスベリ辺りから忌み枝を切る剪定を見分けられる訓練をします。
この忌み枝の見分けにVRが効果的ではないかと思います。
抽象と具体のジレンマは依然残りますが、解像度を上げて剪定に取り組むためには、
このようなシステムも必要かと思います。
また、お客さんに剪定後の仕上がりイメージを共有するのにも一役買うのかもしれません。
こちらは、BIMなど3D図面の分野かもしれません。