お久しぶりです。親方君です。
学生時代、自然と共に生きるにはどうしたら良いのか?を考え出た答えが自然を相手に仕事して食べてゆくという事でした。

最初は手付かずの自然が良いのだと思いましたが、人と自然が相いれないものでは有りません。
両者が衝突し、せめぎ合いながら、お互い共存する事がいいのだろうと。
その当時はそれが林業でした。当時は森の中へ海へ潜るようなイメージで仕事していました。

一つ一つの植物への興味が湧いたので今は庭師をしています。
植物と人間は常にせめぎ合い、気を抜くと相手をのみ込んでしまいます。

剪定をしていると、蚊や蜂に刺されたり、暑かったりと自然から容赦なく反撃が来て、人間の思い通りにはさせないよという洗礼がきます。それを上手にいなしながら、その中で頭をクリアにして試行錯誤しながら、お客さんの希望と木の希望の丁度いい所を取り持ち両者が納得する形を提案してゆく事になります。

一見するとただの肉体労働です。
肉体労働は確かに疲れますが、体はセンサーの塊です。
このセンサー機能をフル活用すれば、植物の変化や自分の技術向上に気が付く事ができます。
その様に、仕事を楽しむ能力が必要です。
この楽しむ能力(内発的動機付け)を発動するスイッチを探すのが教育の役目なのだと思います。

この仕事を楽しむことは伝染させる事ができます。
私はいつも仕事が楽しく、知的好奇心や技術向上心に満ちています。
私の仲間も皆そんな感じで、手伝いをお願いするととても楽しい時間になります。
そうやって、ずーっとやっていたら周りがみんな脱落して何故か先頭を走ってるようです。