こんにちは、見習い庭師のノスケです。前回に引き続き、再び親方宅の庭木の剪定をさせていただいたので、前回のイチョウの反省をふまえて、剪定の結果を記してみたいと思います。

ホオノキ(ホウバ餅に使われる木)

○剪定の実践○
前回と同様、まずは仕上がりをイメージします。
立ち上がり枝が多いですがそれを取り除くだけでも、ある程度の形は整いそうです。
脚立だけでは、届かないので上部は登り込んで剪定します。
仕上がりのアウトラインを決め、こちらは所要時間を2時間と設定しました。

今回は最初から上部から下へ剪定しました。
上部の枝はどれも立ち上がっていて、立ち枝を切るなら花芽ごと全部なくなってしまうのではと疑念が湧きました。


枝をよく観察してみると徒長枝でも、枝の生え際にはだいたい芽がついていました。
太い枝でノコギリで枝抜きをする際は、芽を欠いてしまいそうになるので、とても神経を使います。

ノスケ

頂部を切っていると、下から見て思い描いたアウトラインがわからなくなって悩んでしまいます・・・

今回剪定したホオノキは高い木なので特にそのズレが大きく感じました。
それでも凡その目安を付けて上部の剪定を進め、あらかた済んだと思ったところで下へ降りました。

改めて下から見ると、節間が間延びした細い枝がカッコ悪く伸びていました。高い木になればなるほど剪定位置と見られる位置のギャップが大きくなる体感がありました。結局、上部がなかなか決まらず上り下りを繰り返しました。

親方

悩んだら切る」「悩んだら残す」両方のパターンを試してみたらどう?
あと、構造や光合成という観点を入れると判断速度が上がるんじゃないかな?

親方のアドバイスを聞いて、その後は“悩んだら残す“で下の半分の剪定を行いました。それでも悩んでしまう場面はありますが、先程よりもスムーズに進みある程度の形にすることができました。

ノスケ

剪定作業は自信が持てるかどうかなど、精神状態が大きく影響することを強く感じます

○親方からのアドバイス◯
全体の印象を左右するのは、体でいう肩の部分。そこ以外は悩む時間をとらない

・登り込みの剪定では木の中心と枝先との距離感が分からなくなるため、ランヤード(木と自分を繋ぐ命綱)の長さをコンパスのように使うといい。同じ高さでは同じ長さでぐるりと回る。下へ降りてきたら長さを伸ばし、ぐるりと回る。

切っている枝だけでなく、幹や他の枝との関係性をよく観察する
先に向かって細くなっていく枝の中に太いのがあるとゴツゴツした印象になる。抜いて大穴があかなければ切った方がいい。落葉樹はどこからでも芽が吹くので、太さを均質にするために太い枝を敢えて切る事も有り、その時は内側で切る。

○反省
・高いところの剪定は上り下りに労力がかかるので、仕上がりイメージをより明確にもつ。

・何度も修正しても肩が切り足りなかったので、肩を残さないように注意する。

・登り込むと左右のバランスが取りにくいことがあったので周辺の目印やはかりになるものを使う。

*サルスベリ

また別の日にサルスベリを剪定させていただくことになりました。サルスベリは実際に現場でもう何度も切っています。

○剪定の実践◯
仕上がりイメージを描きます。今回、剪定するサルスベリは株立ちです。(※株立ちとは根本から何本もの細い幹が立ち上がっている樹形のこと)このサルスベリは先程のホオノキの近くにあり、ホオノキに近い方の株は根本から切られた跡があり、ホオノキと反対方向に枝を伸ばしています。

枝を伸ばしている方が木の表になると思ったのですが、人がよく通るのはおそらくホオノキのある方です。そちら側にも少しは枝がある方がいいのか迷い、親方に確認しましたが、必要ないということでした。するとそちらの枝はすべて切ってしまえます。


色々な状況やオーダーがある中で仕上がりイメージをはっきりさせることはやはりとても重要です。

まずは長く伸びた徒長枝(※長く伸びだした枝)を元から抜きます。

枝の流れが見えたら、流れに逆らう枝を抜いていく
平行枝があり、一本を抜こうとしましたが、親方からは残すようにすすめられました。
サルスベリのように、細かい枝で仕立てるものは細かい枝は折れやすいので、予備枝を残しておくといい。アウトラインに並べる枝の角度がもう少し揃えられると、仕上がりもさらにまとまりが出せそうに感じました。

親方

剪定しやすい位置と、全体を把握しやすい位置は違うので、把握できる位置から切ることを決めて、剪定しやすい位置は切ることに専念しよう。
“切る”と”決める”を分けていくと作業が早くなるよ

○親方からのアドバイス
・脚立を立てる位置はお客さんから良く見える表側にする(逆から見て表を予想して切れるのなら裏からでも良い)

・枝先は少し上に向けた方がいいけど、中心に決めた枝より高い位置あったり、勢いがあり過ぎると樹形を壊したり、固い印象になる。

・サルスベリの小枝と枯枝は見分けがつかない。一定以下の細枝は触らないと決めた方が良い。

○反省
・何度も一つの枝を切り直している。見切りが遅い。
・まだまだ最初に描くイメージの解像度が低い。
・迷うシーンをさらに減らしていく。
・太さを揃える事をさらに意識する。

ノスケ

剪定の度に大きな発見があり、
回数を重ねるごとに景色がひらけていくように感じます!


庭木は同じ種類の木であっても現場ごとに特徴が違います。一回一回の剪定を貴重な学びの機会とし、早く一人前になれるよう、ますます精進していきたいと思います!